令和4年度 金田病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 - 11 - - 23 65 135 293 314 194
定義
令和4年度の一般病棟へ入院のある退院患者さんの人数を、10歳刻み(入院時年齢)で集計しています。
90歳以上は同じ階級として集計しています。
各項目で症例数が10例未満の場合は「-」を入力しています。

特徴
当院では60歳以上の患者さんが多く、全体の89.66%を占めています。
中でも80歳代の患者さんが多く、全体の30.08%を占めています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(内視鏡的切除術あり) 85 2.11 2.64 0.00% 69.59
050130xx9900x0 心不全(手術・処置なし) 49 22.69 17.54 6.12% 87.24
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎(手術・処置なし) 39 24.69 21.11 5.13% 87.90
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症(手術なし) 30 18.83 13.61 3.33% 84.00
010060x2990401 脳梗塞(発症3日以内・JCS10未満・エダラボン注あり・発症前Rankin Scale 0~2) 19 21.21 15.97 26.32% 73.84
内科の特徴
内科の入院患者さんで最も多いのは、小腸大腸の良性疾患です。 この分類には大腸ポリープ等があります。 大腸ポリープとは、大腸粘膜の一部がイボ状に盛り上がり突出した腫瘍性病変です。 治療としては、内視鏡を使い切除することが多くなっています。
次に多いのが心不全です。 心不全とは、心臓の血液循環力が低下して、息切れ・疲労感・むくみ等が起こっている状態を指します。 心不全の原因は、心臓自体に問題がある場合や、他疾患により影響を受けて機能低下する場合等、様々な要因があります。 治療としては、機能低下の原因を検索し、それぞれに応じた治療を行います。
3番目に多いのは、誤嚥性肺炎です。 誤嚥とは、食べ物や唾液等が誤って気管内に入ってしまう事をいい、誤嚥したものと一緒に細菌が入って炎症が起こり発症した肺炎を指します。 治療としては、抗菌薬の投与を行います。
4番目に多いのは、腎臓・尿路の感染症です。 これは、おしっこの通り道(尿路)である腎臓・尿管・膀胱・尿道に、細菌やウイルスなどの病原体が侵入し炎症が起こる病気です。 発熱・頻尿等の症状があります。 治療としては、抗菌薬の投与を行います。
5番目に多いのは、脳梗塞です。 脳梗塞とは、脳卒中(脳の血管に障害が起こる病気)の1つで、脳動脈に血栓が詰まり血流が止まることによって起こります。 当院の内科で入院する脳梗塞の患者さんは、意識がはっきりしている、または軽度の意識障害があるという状態の方が多くなっています。 治療としては、血栓溶解剤を投与したり、さまざまな症状に応じて適切な治療を行っています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠経ヘルニア(15歳以上)(手術あり) 29 5.38 4.59 0.00% 74.69
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(内視鏡的切除術あり) 24 2.21 2.64 0.00% 64.83
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む)(手術なし) 16 39.19 20.09 18.75% 84.50
160980xx99x0xx 骨盤損傷(手術・処置なし) - - 19.98 - -
160400xx99x0xx 胸郭・横隔膜損傷(手術・処置なし) - - 9.54 - -
定義
各項目で症例数が10例未満の場合は「-」を入力しています。

外科の特徴
外科の入院患者さんで最も多いのは、鼠経ヘルニアです。 鼠経ヘルニアとは、本来おなかの中にあるべき臓器が、足の付け根付近の壁にできた隙間から外に飛び出し、鼠径部辺りのふくらみとして認識される病気です。 飛び出す臓器は小腸が多いため「脱腸」とも呼ばれています。 治療としては、壁にできた隙間を人工の網(メッシュ)を入れて塞ぐ手術を行います。 当院では、腹腔鏡下での手術を多く行っています。
次に多いのが小腸大腸の良性疾患です。 この分類には大腸ポリープ等があります。 大腸ポリープとは、大腸粘膜の一部がイボ状に盛り上がり突出した腫瘍性病変です。 治療としては、内視鏡を使い切除することが多くなっています。
3番目に多いのは、胸椎・腰椎以下骨折損傷です。 胸椎(胸辺りの背骨)と腰椎(腰辺りの背骨)に発生した骨折を指します。 背骨に上下方向から圧力がかかり、押しつぶされるように変形する「圧迫骨折」が多くなっています。 治療としては、コルセットを巻いて固定したり、安静にしつつ痛みに応じたリハビリを行ったりします。 これらの治療は整形外科や脳神経外科と連携を取りながら行っています。
4番目に多いのは、骨盤損傷です。 骨盤とは、お尻や腰まわりを支えている骨で、寛骨(腸骨・恥骨・座骨)・仙骨・尾骨で構成されています。 転倒や高所からの転落等の外からの力が加わり、骨折等の損傷が生じます。 治療としては、症状に応じて痛みを緩和したり、リハビリを行い歩行の安定を図ります。 整形外科と連携して行っています。
5番目に多いのは、胸郭・横隔膜損傷です。 胸郭とは、胸椎(胸辺りの背骨)・肋骨等で構成された籠状の骨格を指します。 胸郭で囲まれた中には心臓や肺等の重要な臓器があり、これらを保護しています。 転倒したり高所から転落した時等に、打撲や骨折等の損傷が発生します。 当院に入院される方は肋骨骨折が多くなっています。 治療としては、バストバンドと呼ばれる固定帯を用いて安静を保ち、鎮痛剤で疼痛の緩和を図ります。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折(人工骨頭挿入術あり) 56 51.71 26.42 8.93% 85.36
160760xx97xx0x 前腕の骨折(手術あり) 18 8.72 4.86 5.56% 70.89
160850xx01xxxx 足関節・足部の骨折・脱臼(手術あり) 17 39.35 18.34 0.00% 60.76
160610xx01xxxx 四肢筋腱損傷(手術あり) - - 16.41 - -
160720xx01xxxx 肩関節周辺の骨折・脱臼(手術あり) - - 14.17 - -
定義
各項目で症例数が10例未満の場合は「-」を入力しています。

整形外科の特徴
整形外科で最も多いのは、大腿骨近位部骨折による手術目的での入院です。 大腿骨近位部とは、太ももの股関節側の付け根部分の骨を指し、骨折すると歩行困難となります。 治療としては、折れた骨(骨頭)を取り除き、人工物でできた骨頭に置き換える手術(人工骨頭挿入術)や、自身の骨を残し固定を図る骨接合術を行います。
次に多いのは、前腕骨折による手術目的での入院です。 前腕骨折とは、前腕に存在する橈骨と尺骨のいれずれか、または両方に生じる骨折を指します。 治療は骨折の状態に応じて異なり、骨同士のずれが少ない場合はギプス固定を行う保存的加療になる事もありますが、直接骨の固定を図る骨接合術を行う場合が多くなっています。
3番目に多いのは、足関節・足部の骨折による手術目的での入院です。 かかとの骨折・くるぶしの骨折・足指の骨折が含まれます。 治療としては、直接骨の固定を図る骨接合術を行います。
4番目に多いのは、四肢筋腱損傷の手術目的での入院です。 四肢筋腱損傷とは、手や足の腱の損傷を指し、この中にはアキレス腱断裂や、肩腱板断裂があります。 治療としては、断裂した腱をつなぎ合わせる手術を行います。
5番目に多いのは、肩関節周辺の骨折の手術目的での入院です。 この分類では上腕骨の骨折が多くなっています。 治療としては、主に直接骨の固定を図る骨接合術を行います。 骨折の状況によっては人工関節置換術を行う場合もあります。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷(手術あり) 11 10.09 10.14 18.18% 76.45
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷(手術なし) - - 8.54 - -
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下出血以外・JCS10未満)(手術なし) - - 19.58 - -
010060x2990401 脳梗塞(発症3日以内・JCS10未満・エダラボン注あり・発症前Rankin Scale 0~2) - - 15.97 - -
010030xx9900xx 未破裂動脈瘤(手術なし) - - 7.46 - -
定義脳
各項目で症例数が10例未満の場合は「-」を入力しています。

脳神経外科の特徴
脳神経外科で最も多いのは、頭蓋・頭蓋内損傷の手術目的での入院です。 この分類の中で最も多いのは外傷性慢性硬膜下血腫です。 慢性硬膜下血腫とは、軽微な頭部外傷により頭蓋内で脳を包んでいる硬膜と脳の表面の間に徐々に血腫液が溜まり脳を圧迫する病態です。 治療法は、頭蓋骨に小さな穴を開けて血腫液を排出する手術を行います。
次に多いのは、頭蓋・頭蓋内損傷(手術なし)です。 この分類には、外傷性急性硬膜下血腫や脳挫傷があります。 出血量が少ない場合は手術を行わず、保存的加療を行っています。
3番目に多いのは、非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫を除く)です。 頭蓋内血腫とは、脳内の血管が破れ、大脳・小脳・脳幹へ出血する病気です。 治療は状態に応じて異なりますが、降圧剤の普及で脳出血の出血量が少ない事が増えており、保存的加療が多くなっています。
4番目に多いのは、脳梗塞です。 脳梗塞とは、様々な原因で脳動脈が閉塞して血流が止まることによって起こります。 歩いて受診される方から、意識障害で救急搬送される人まで様々です。 治療法は、大きい動脈での脳塞栓では血栓溶解剤を投与したり、さまざまな症状に応じて行っています。
5番目に多いのは、未破裂動脈瘤です。 この分類で多いのは、椎骨動脈解離によるものです。 動脈解離とは、動脈の壁の一番内側の層が傷つき、血液が流れ込む事で血管の壁が裂けてしまう病気で、椎骨動脈に発生したものが多いです。 首の後ろに強い痛みを感じ、解離が進行して血管外へ出血すると、くも膜下出血になります。 治療法は、降圧剤や鎮痛剤を投与して保存的加療を行ったり、状態に応じて高次医療機関にてコイル塞栓術等を行う事もあります。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 - - - - - - 1 8
大腸癌 - - - - - - 1 8
乳癌 - - - - - - 1 8
肺癌 - - - - - - 1 8
肝癌 - - - - - - 1 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
定義
「5大癌」とは、胃がん・大腸がん・乳がん・肺がん・肝がんを指します。
「初発」とは、当院でがんの診断や初回治療を実施した場合をいいます。 また他医療機関で行った初回治療を当院で継続した場合も「初発」になります。
「再発」とは、自施設・他施設を問わずに初回治療が完了した後に診察した場合や、がん完解後の局所再発・再燃、新たな遠隔転移をきたした場合を言います。
「UICC TNM分類」とは、UICC(国際対がん連合)によって定められた悪性腫瘍の分類で「原発腫瘍の拡がり(T)」「所属リンパ節転移の有無と拡がり(N)」「遠隔転移(M)」の3要素から、stageⅠ期~Ⅳ期に分類します。 現在の最新版は8版です。
各項目で症例数が10例未満の場合は「-」を入力しています。

特徴
当院では、ステージ別の分類の各項目において、入院で加療する患者さんは10症例未満となっています。 抗がん剤治療を外来で行える体制を整えており、外来で治療を行うケースが多くなっています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 - - -
中等症 - - -
重症 - - -
超重症 - - -
不明 - - -
定義
「市中肺炎」とは、日常生活を送っている中で、病院などの医療機関以外で発症した肺炎の事を言います。
「肺炎重症度」とは、年齢・性別・脱水の有無・血中酸素飽和度・意識障害の有無・収縮期血圧の値を基に分類されます。 各項目の基準に該当する場合はそれぞれを1点とし、合計点が0点:軽症、1~2点:中等症、3点:重症、4~5点:超重症 と分類しています。
この項目に含まれる肺炎は、肺炎連鎖球菌やインフルエンザ菌、ブドウ球菌、肺炎桿菌、緑膿菌等の細菌によって引き起こされる「細菌性肺炎」になります。
各項目で症例数が10例未満の場合は「ー」を入力しています。

特徴
令和4年度の肺炎の入院は、全項目で10例未満となっています。
例年に比べて細菌感染性の肺炎は減少傾向にあります。 誤嚥による感染性肺炎はこの項目に含まれていないため、症例数が少なくなっています。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 59 36.76 78.86 21.88%
その他 - - - -
定義
「脳梗塞」とは、脳細胞に酸素や栄養を運んでいる脳動脈が血栓で詰まり血流が止まってしまい、酸素や栄養が届かなくなった脳細胞が壊死し、さまざまな症状をきたす病気です。
各項目で症例数が10例未満の場合は「-」を入力しています。

特徴
当院に脳梗塞で入院される方の多くが、発症から3日以内に来院され入院となっています。 その中でも発症当日の入院が最も多くなっています。
急性期を経過した後、地域包括ケア病床へ転棟してリハビリを行う症例が多く、平均在院日数も少し長くなっています。 また急性期後の実践的なリハビリを専門で行う回復期リハビリテーション病院へ転院する事も多く、他の疾患に比べると転院率が高くなっています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 大腸内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 82 0.12 1.21 0.00% 70.07
K6113 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) 12 9.67 18.58 16.67% 75.50
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術を含む) 12 40.58 41.25 25.00% 84.50
K6182 中心静脈注射用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) 10 16.50 32.30 10.00% 83.00
K654 内視鏡的消化管止血術 - - - - -
定義
各項目で症例数が10例未満の場合は「-」を入力しています。

内科の特徴
内科の手術で最も多いのは、内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術です。 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術とは、大腸内視鏡検査中に発見されたポリープに対して、内視鏡を介して器具を挿入し切除する手術です。 20mm以下の小さなポリープ等に対して短時間で治療を行う事が出来ます。 治療後は1泊程度入院して経過観察をしていきます。
次に多いのが、抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置術です。 植込型カテーテルとは、鎖骨や腕の太い静脈から注射薬を注入するために皮下に設置する器具の事で、CVポートと呼ばれています。 この植込型カテーテルを設置することにより、針を刺して血管を痛める事がなくなります。 また、点滴が漏れることが無くなり、点滴中も自由に両手を動かすことが出来るようになります。 外科と連携して行っています。
3番目に多いのは、胃瘻造設術です。 胃瘻とは、おなかに小さな穴を開けチューブを通し、直接胃に栄養を流し込む方法をいいます。 内視鏡を用いて胃瘻を作る方法を経皮的内視鏡下胃瘻造設術といい、当院ではこの手術を行っています。
4番目に多いのは、中心静脈注射用埋込型カテーテル設置術です。 これは、上述の抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置術と同様の手技になります。
5番目に多いのは、内視鏡的消化管止血術です。 吐血(口から血を吐く)や下血(肛門から出血する)といった消化管出血が見られる場合に、内視鏡で出血箇所や性状を確認し、それぞれに応じた止血を行う手術です。 内視鏡室で行っています。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K634 腹腔鏡下鼠経ヘルニア手術 23 0.00 3.96 0.00% 74.13
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 22 0.00 1.14 0.00% 63.82
K6335 鼠経ヘルニア手術 - - - - -
K6572 胃全摘術(悪性腫瘍手術) - - - - -
K7193 結腸切除術(全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術) - - - - -
定義
各項目で症例数が10例未満の場合は「-」を入力しています。

外科の特徴
外科の手術で最も多いのは、腹腔鏡下鼠経ヘルニア手術です。 腹腔鏡下手術とは、おなかに数個の小さな穴を開け、そこから腹腔鏡とよばれるカメラや手術器具を挿入し、カメラでお腹の中を見ながら手術器具を操作して行う手術です。 開腹手術に比べて傷が小さいので、術後の痛みが少なく回復が早くなります。 その腹腔鏡を用いて鼠経ヘルニアの修復を行うのが、腹腔鏡下鼠経ヘルニア手術です。 傷が小さく痛みも少ないので、開腹で行う手術より入院日数が短くなっています。
次に多いのは、内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術です。 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術とは、大腸内視鏡検査中に発見されたポリープに対して、内視鏡を介して器具を挿入しその場で切除する手術です。 20mm以下の小さなポリープ等に対して短時間で治療を行う事が出来ます。 治療後は1泊程度入院して経過観察していきます。
3番目に多いのは、鼠経ヘルニア手術です。 こちらは腹腔鏡を用いず開腹で行うヘルニア修復術です。 病状等により腹腔鏡下で行うか開腹で行うか判断しています。
4番目に多いのは、胃悪性腫瘍手術です。 胃に出来たがんを切除する手術で、がんを含めて胃の一部または全てを切除します。 胃の出口(幽門)寄りに出来たがんに対して幽門を含めて切除する「幽門測胃切除術」や、胃の入口(噴門)寄りに出来たがんに対して噴門を含めて切除する「噴門測胃切除術」等の部分切除が行われる事が多いですが、胃の上部にがんが出来た場合や、胃を半分以上残す事が難しい場合等には胃全摘術が選択される場合もあります。 切除後には食事が取れるように消化管を繋ぎ合わせる再建術を行います。
5番目に多いのは、結腸切除術です。 結腸(大腸)に出来た病変を切除する場合に行う手術になります。 悪性腫瘍切除の場合は、悪性腫瘍と周囲のリンパ節を一緒に切除する悪性腫瘍根治術を行います。 開腹で行う事が多いですが、腹腔鏡下で行う場合もあり、病状に応じて選択しています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(上腕・大腿) 41 2.83 49.63 14.63% 85.59
K0811 人工骨頭挿入術(股) 26 3.5 45.81 0.00% 84.31
K0462 骨折観血的手術(前腕・下腿) 24 1.67 17.21 4.17% 71.50
K0463 骨折観血的手術(鎖骨・膝関節・足・その他) 12 3.92 23.25 0.00% 73.75
K0732 関節内骨折観血的手術(手) 12 3.58 37.58 0.00% 69.17
整形外科の特徴
整形外科の手術で最も多いのは、骨折観血的手術(上腕・大腿)です。 骨折観血的手術とは、骨折部位を切開し骨を正常な位置に戻した後、専用の器具で固定する骨接合手術です。 ギプス固定では治癒が難しい複雑な骨折や関節周囲の骨折に対して行います。 当院では、大腿骨骨折や上腕骨折に対して行う事が多くなっています。
2番目に多いのは、人工骨頭挿入術(股)です。 人工骨頭挿入術とは、太ももの付け根の骨(大腿骨頚部)が骨折した場合や、骨頭が壊死した場合に、骨頭部分を人工物に置き換える手術です。 観血的手術では整復・固定が難しい場合等に、この手術を行います。
3番目・4番目に多いのは、骨折観血的手術(前腕・下腿)と骨折観血的手術(鎖骨・膝関節・足・その他)です。 前腕の骨(橈骨・尺骨)や下腿の骨(脛骨・腓骨・距骨)等の四肢の骨折に対する骨接合術です。 
5番目に多いのは、関節内骨折観血的手術(手・足)です。 手首や足首・踵の骨折に対する骨接合術です。
整形外科の手術は、骨折に対する手術が大半を占めています。
いずれの手術の場合にも基本的には、術後はリハビリを行います。 手術を行えば痛みを軽減するこる事が出来、早期のリハビリ導入が可能となります。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 10 0.3 8.6 20.00% 76.00
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) - - - - -
K145 穿頭脳室ドレナージ術 - - - - -
K1642 頭蓋内血腫除去術(開頭)(硬膜下) - - - - -
K0053 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径4cm以上) - - - - -
定義
各項目で症例数が10例未満の場合は「-」を入力しています。

脳神経外科の特徴
脳神経外科手術の手術で最も多いのは、慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術です。 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術とは、軽微な外傷が原因で脳の表面と硬膜の間に出来た血腫液を排液するために、頭蓋骨に小さな穴を開け、細い管を入れて血液を外に出す手術です。 血腫によって脳が圧迫された事で起こる様々な症状を改善する事が出来ます。
2番目に多いのは、胃瘻造設術です。 胃瘻とは、おなかに小さな穴を開けチューブを通し、直接胃に栄養を流し込む方法をいいます。 内視鏡を用いて胃瘻を作る方法を経皮的内視鏡下胃瘻造設術といい、当院ではこの手術を行っています。
3番目に多いのは、穿頭脳室ドレナージ術です。 穿頭脳室ドレナージ術とは、急性水頭症に対して頭蓋内圧をコントロールする目的で行う手術です。 水頭症とは、脳出血やくも膜下出血等によって脳脊髄液が脳室内に貯留し脳を圧迫して意識障害等の様々な症状をきたす病気です。 脳室内にドレナージチューブ(排液用チューブ)を挿入し脳脊髄液を排出させる事で症状を軽減します。
4番目に多いのは、頭蓋内血腫除去術(開頭)です。 頭蓋骨を専用の器具で開頭して頭蓋内血腫を除去する手術です。 急性発症の頭蓋内血腫に対して行います。
5番目に多いのは、皮膚、皮下腫瘍摘出術です。 皮下に出来た脂肪腫等の良性腫瘍を摘出する手術です。 脳神経外科では、頭部の皮下に出来た腫瘤の摘出を行っています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 - -
異なる - -
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 - -
異なる - -
定義
「播種性血管内凝固症候群(DIC)」とは、様々な病気が基で、体の血管内で血栓が出来やすくなったり、容易に出血したりする全身性の病気です。
「敗血症」とは、感染症によって全身に影響が及び、生命を脅かす臓器障害が現れる病気です。
「真菌感染症」とは、真菌(カビの一種)に感染している状態です。
各項目で症例数が10例未満の場合には「-」を入力しています。

特徴
当院では、各項目とも10例を超える症例はありませんでした。
更新履歴
2023/09/16
新規作成